2013年12月13日金曜日

ゼロ・グラビティ GRAVITY


3D効果が抜群! 宇宙を体感できる映画が誕生!

アルフォンソ・キュアロンがやってくれた。新作の「ゼロ・グラビティ」がすごい。宇宙空間をこんなにリアルに表現した監督は初めてではないだろうか。無音・無重力な宇宙空間を作り上げた手腕はお見事! 3Dの立体感も演出とマッチしていて、これは劇場でないと体感できないみごとなスペース超大作となっている。

宇宙で人工衛星の修理作業に従事していたストーン博士(サンドラ・ブロック)は、作業中に事故に巻き込まれる、大量の“宇宙ゴミ”が接近し次々と機体に激突したのだ。間一髪助かったストーン博士だが生存しているのは、自分とコワルスキー(ジョージ・クルーニー)のみ。船体は大破し修復は不可能。地球に生還するには絶望的な状況になってしまう。


監督のアルフォンソ・キュアロンは、メキシコ出身。当時メキシコで新進気鋭だった俳優ガエル・ガルシア・ベルナルとディエゴ・ルナを主演に迎えた青春ロードムービー「天国の口、終わりの楽園」を監督し、日本でも渋谷シネマライズで上映されちょっとした話題のミニシアターだった。そこで注目され、期待の次回作が、な、なんと「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」(シリーズ第3弾)。一気に超大作へ大抜擢され世界的にも有名な監督となった。

天国の口、終わりの楽園
それにしても、この宇宙空間は良くできている。 なんでもスピルバーグが感動して「どうやって撮ったんだ?」と聞いてきたとか。それくらい「無重力感」ができていた。地球上で無重力感を出すには、飛行機を急降下させてわずかの間、無重力状態を作り出すやり方もあるが、長時間演技するため撮影はスタジオ内で行われた。 特にキュアロンは長回しを好む監督なので、飛行機でのボーミット・コメット(嘔吐彗星)は絶対にムリ(笑)(本作でも冒頭の長回しシーンは必見。) 


そして実際にどうやって撮影したかというと、

なんと、熟練の操り人形師(パペッティア)の助けをかりて、“特定のシークエンス”で無重力状態を作り出すことに成功したとか(笑) 最新技術がアイデア的には結構アナログだったりするから面白い。

本作で主演のサンドラ・ブロックは、悲しい過去を克服しどんな状況下でもけっして諦めない女性の姿を好演し、とてもいい評価を受けている。実際、困難な状況で弱気をさらしたり、ビビリまるくるあたりはとても良かった。変に強い女性をやるよりいいんじゃないだろうか、もしかして「スピード」以来か(笑)
1億ドルとも言われる製作費だが、世界興行では既に1億ドルを突破し、サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニーともキャリアで最高の興行成績になっているらしい。


<作品概要>
ゼロ・グラビティ」 GRAVITY
(2013年 アメリカ=イギリス 91分)
監督:アルフォンソ・キュアロン
出演:サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー
配給:ワーナー・ブラザース


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